よく「ブログと通常サイトはSEOとしてどっちが有利?」という質問を聞きますが、そもそも考え方が根本的に違うと私は思っています。
それは、通常サイトとブログの形を思い浮かべれば理解できると思います。
物凄く大雑把なのですが、サンプル画像を作ってみました。そんなデザインは古い!とかはご容赦下さい。


さて、どちらが良いか?というのはここではおいておきまして、ユーザーが感じる印象について考えてみましょう。
まずは通常サイトの場合、トップページを含めたデザインが大きく変化する事はありませんが(変わるときはリニューアル時などですね)、その分、ユーザーには安定した印象を与える事ができます。
また、ユーザーは全てのメニュー項目について、どれも基本は「今」を表していると無意識に感じているはずなのです。
それこそ、バックナンバーと書いていなければ、古い情報だとは思わずに読むでしょう。
その逆にブログはどうでしょうか?記事が多くなればなるほど、ブログには「時間の要素」が強く関係してきます。
例えば、SEO関係のネタで言えば、二つの同じタイトルがブログ記事内にあったとします。
いずれも「ヤフーのアルゴリズム最新情報」だとします。
しかし、記事の日付は片方が2年前、そしてもう一つは昨日だとします。
おそらく、ほぼ全員が昨日の記事を参考にすると思います。古い記事を読むとしても、それは参考情報として、優先度は低くなるでしょう。
SEOという特殊な記事を例にしましたが、少なくとも、2年やっているブログにアクセスして、古い記事から読み始める方はそれほどいないでしょう。
また、古い記事で紹介しているURLなどは既に、デッドリンクになっているなどと言う事も当たり前のようにあります。
ブログは記事を書いた時が最も鮮度が高く、時間の経過とともに、ユーザーにとっては古く感じる記事になりがちです(もちろん、ブログのテーマによっては普遍的な内容で、いつまでも新鮮な記事もあります。それは何年も前の本が今でも普遍的に売れているのと同じようなものです)。
一般的にはブログは、記事内容に「情報の発信された時期」という付加情報が無意識につけられると考えています。
さて、ここで通常サイトに目を向けてみましょう。上記で書いた事は実はとても大事なことなのです。
通常サイトにある内容は、原則、ユーザーは「今」を認識しているという事を書かせていただきました。
それゆえ、ニュースが古かったりすると、想像以上のダメージを受ける可能性もあるわけです。
最終更新日が3年前だったりした場合には、そのコンテンツ全てが「過去」のものとみなされる危険性を含んでしまうという事です。

ブログは記事がそれぞれ独立しているため、記事一つずつに時間という概念が付加されますが、通常サイトは全体の情報として認識される可能性があると言う事です(もちろん絶対ではありません)。
なお、私が知っているサイトで最も更新がされていないものは、2003年が最後の更新日です。
この日付を見て、もうこの会社はないでしょう?と思うかもしれませんが、現役の会社のサイトです。「ホームページ作成しました!」で止まっています(ありがちですね)。
おそらく、このケースの場合、検索でアクセスした方はほぼ100%、この会社の存在を疑うと思います。私は確実に問い合わせをする事はしないでしょう。
長々と書いてきましたが、通常サイトとブログではユーザーが「無意識」に感じる部分は異なります。
ブログと通常サイトがどちらが有利?という事を考える前に、自分がユーザーの立場に立てば、どのようなものが自社に必要なものか(一方でも両方でも構いません)を考える事がまずは大切だという事を認識しましょう。
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