本書は大角誠之さんと阿部圭司さんの共著ですが、阿部さんといえば、ご存知、SEMマスター名義で「SEM-LABO」というリスティング広告・アクセス解析等に特化したブログを書かれています。
私自身、SEMマスターさんとは、ブログを介して、そしてTwitterを介して、何度も会話はしているのですが、いまだに現実にはお会いした事がないので、いつかはお会いできればと思っている方です。
前置きはこのくらいにして、本の感想に入りたいと思います。今回、タイトルで「共感書評」と書かせていただいたように、とても、共感できる部分の多い内容でした。

最後まで読んで感じた事を先に書きますと、「プロが教える Google Analytics 実践テクニック
お世辞抜きで、Google Analyticsの事だけを書いている本ではありません。Google Analyticsを中心としたWebのあり方について言及している書籍と言えるのではないでしょうか?
割いているページ数は少ないものの、ランディングページについて書かれている部分は、まさに多くの方に読んで欲しいと思える内容でした。
ランディングページの重要性について触れている部分で、このように書いてありました。
どれだけたくさんの雨(アクセス)を集めたとしても、受け皿(ランディングページ)がボロボロでは、貴重なアクセスを垂れ流してしまう可能性があります。
私もよくブログにおいて、目的はアクセスを増やす事ではないという事を書いています。
アクセスを増やす事だけを目的として集客できたとしても、受け入れる体制が全くなっていない場合には逆効果にしかならない、と言う事です。アクセスをしても、もし、そのサイトに満足のいく希望の要素が含まれていなければ、二度目がない可能性もあるのです。
まさしく、共感の一言です。そして、例えがうまいですね。
では、この本、どんな方に読んでもらえば良いのか?と考えた場合に、いろいろな立場の方が読めるのでは、と思いました。
ストライクゾーンが、想像以上に広いという事です。タイトルからは、ややマニアックな知識がある方だけを対象にしているのかな?と感じましたが、全くそんなことはなく、Google Analyticsの導入(そして、その意味)から詳しく説明してくれています。
また、何と言っても、具体的な事例やグラフなどが盛りだくさんなので、分かりやすいというのもあります。
タイトルにある「プロが教える」の意味は、プロの経験から出ている、実践的な手法をメインに紹介していると考えていただけると良いでしょう。
この本を読むことで、Google Analytics初心者は、無駄な寄り道や迷子になる事がなくなり、そして、Google Analyticsに慣れている方は、新たな視点を加える事で、将来に活かす事ができるようになるでしょう。
一つひとつの考え方や、施策の進め方、どれも学ぶべき所の多い書籍だと思います。
もちろん、各個人の今までの実務経験により、理解しにくい(聞いた事のない言葉は必要以上に難しく感じますので)と思う内容もあるかもしれません。
この本を読まれる時には、是非、蛍光ペンを片手に、大事な点、そして、読み返す時に、注意すべき点をチェックしておく事をお勧めいたします。
繰り返し読むことで、ザクザクと、アイデアが沸いて出てくる本だという事は確かです。
私自身、毎日触っているGoogle Analyticsを、新鮮な気持ちで試しつつ、本を読み進めた事を最後に、付け加えさせていただきます。